ご冗談でしょうSIerさん その1

COBOL脳の恐怖 - Sacrificed & Exploitedで書いたSIerの話。

SIerから、「日々の進捗をステップ数で報告してください。」っていう指示がきた。
まともに測定したところで、ソフトウェアの完成度とは全く違うなにか別の値が出てくるだけだし。
増えたり減ったりするステップ数を測定して、いったい何の進捗が分かるのかと。
たとえるなら、原子炉の炉心温度をみていたつもりが、まったく別の計器を見ていたようなものだ。事故がおこるまで全く前兆に気づかない。事故が起こったときにはすでに手遅れ。
で、こうなる。

                  
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『おれはプロジェクトが進捗どおりに進んでいたと
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        思ったらいつのまにか火を噴いていた』
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも何をされたのかわからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    催眠術だとか超スピードだとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


そして、さらにひどいと思ったのは、SIerから出てくる設計書の版が1週間ごとに変わっていた事だった。
それもランダムに追加されたり、修正されたりしていて、どこが変わったのか一覧もない。
せめて機能単位で増えていてくれれば、まだ良かったのだけど。


せめて進捗を把握したいなら、まず全体のスコープを固定する必要があるんじゃあないんですかい?
それをせずに、「日々の進捗状況をステップ数で報告してください。」だって。
そんなん分かるかい!俺の方がその設計書がいつ完成するのか進捗を知りたいわい。


かくして先の見えない開発は続いたのだった。