Helixを組み立てる際に工夫した所とか失敗した所とか

はじめに

自作キーボードHelixを組み立てる際に工夫した所とか失敗した所を記録に残します。

モデルは「Helix ステンレス5行版バックライト 両手セット」、 キースイッチはkailhのロープロファイル茶軸と白軸です。

工夫した所

ステンレスプレートのバリ取り

指でステンレスプレートのエッジを触ったときにバリが気になったので、 ヤスリをかけてバリを取りました。

あと角の鋭さも気になったので、角もほんの少し削って丸くしました。

製造時にステンレスプレートの角にもうちょっとアールをつけてほしいかも。

ステンレスプレートの絶縁

同梱されていた絶縁シールがうまく貼れなかったので、100均で買ってきた手貼りのラミネートシールを加工して絶縁しました。

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helixのステンレス版のモデルを買うと絶縁用のシールも同梱されてくるんですが、 手先が器用ではなかったのでうまく貼れませんでした。 絶縁用のシール部分がかなり細くてしかも切れやすいんです。

あと、ボトムプレート用のステンレス板も絶縁のためにカプトンテープなんかを貼るといいらしいんですが*1、 幅の広いカプトンテープなんか持ってなかったんで、100均で買ってきた手貼り用のラミネートシールで代用しました。 加工は手間でしたが、割と硬めでしっかり貼れて、見た目もそんなに悪くなかったので気に入ってます。

手貼りラミネートシールを使った絶縁方法

ラミネートシールの厚い方(硬い方)をステンレス板に大雑把に貼って、 ステンレス板に沿ってカッターではみ出た部分を切り落とします。

ネジ用の穴は穴に沿ってデザインナイフを缶切りのように動かして開けます。

フィルムが一部だけつながったままで、きれいにはずれなかったときは、デザインナイフの刃をネジ穴に突っ込んで、 バリをとるような感じでグリッとやります。

刃がだめになるかもしれないので、切れ味の落ちた使い古しの刃を使ったほうがいいかも。

キースイッチのマウント用ステンレスプレートも同様にラミネートシールを貼り付けて穴を開けます。

ラミネートシールを貼った反対側からデザインナイフでキースイッチ用の穴をなぞって切り出します。

実際に組んでみてわかったんですが、ロープロファイルスイッチだと、 helixのPCBとキースイッチのマウント用ステンレスプレートとの間にはほとんど隙間はありません。 絶縁用のフィルムを貼らないとショートします。

失敗した所

熱でバックライト用LEDを壊した

はんだがよく流れて作業しやすいので、いつも270度の設定で作業しているんですが、 270度の設定ではんだ付けしていたら4個くらいLEDを壊しました。

多少作業性が悪くても220度の設定を厳守しましょう。

また、片側のバックライトLEDをすべてはんだづけしてから動作確認をしたら、 どこが壊れているのか特定するが難しく、点灯しないLEDを交換したり、その一つ前を交換したりとなかなか大変でした。

そこで、もう片方のPCBをはんだづけをする際に、以下のことを守ったら1つもLEDを壊すことなくはんだづけできました。

バックライトLEDを壊さないための対策
  • はんだごての温度設定は220度
  • フラックスは必須。ケチケチしないで基盤とLEDのパッドにたっぷり塗る。
  • 1個ずつ点灯するか確認しながらはんだ付けする。

点灯の確認にはhelixのled_testファームウェアを使いました。

マウントプレートにキースイッチを組み付ける際に、キースイッチの爪にダメージを入れてしまった

キースイッチがなかなかマウントプレートの穴に入ってくれないため、 力任せにに押し込んだ所、いくつかのキースイッチのトップ側の爪が外側に広がってしまいました。

この時点では爪は割れてはいなかったので、広がった爪を手で戻して組み付けなおしたのですが、 この時にダメージが入っていたらしく、キースイッチを半田づけした後で貝みたいに開いてしまいました。

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貝のように開いたキースイッチ

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最終的に組み上がるまでにはんだ付けした後にキースイッチを5個交換しました。

キースイッチの組み付け対策(案)

おそらく次のような手順が良いのではないかと思いますが、 もう組み上がってしまったので、試すことができません。

また、キースイッチの組み付け時にPCBがたわみ、 バックライトLEDのはんだにクラックが入る可能性もあるので、 おすすめできないかも。

  1. 最初にマウントプレートに組み付けるのは、4隅と真ん中。
    1. キースイッチ用の引き抜き工具を使って、左右の爪を少し押し込んでやるとハマりやすいです。
  2. 4隅と真ん中をキースイッチのマウントプレートに組み付けたら、PCBと合体させる
  3. 4隅と真ん中のキースイッチをはんだづけ
    1. まず大雑把に4隅をはんだ付けして固定することでプレートとPCBの間を並行に保つ意図
  4. あとは真ん中から十字状にキースイッチを組み付ける。
    1. 組み付けの際に上から押し込むため、マウントプレートがPCB側に落ちる可能性があるので、なにか間に挟むものがあったほうがいいかも。
  5. 十字状に組み付けたキースイッチをはんだ付け。
  6. 外周部分を組み付けてはんだ付け。
  7. のこりの部分を組み付けてはんだ付け。

キースイッチをはんだ付けした後にフラックスクリーナーをかけてしまった

キースイッチをはんだ付けした後に、PCBに残っているフラックスをきれいにしようと スプレータイプのフラックスクリーナーをかけた所、溶けたフラックスがキースイッチ内に侵入してしまいました。

その結果、キースイッチの軸がベタベタになり、キースイッチの交換が必要ではないかと考える程度に軸の戻りが劣悪になってしまいました。

試行錯誤のリカバリ

何回かスプレータイプのフラックスクリーナーをかけてみたものの、ほとんど改善しませんでした。

刷毛で塗るタイプのフラックスクリーナーを軸の周りにたっぷり塗って、 何度もキースイッチを押しながらキムワイプで拭き取るというのを繰り返した所、 ほぼ問題がない程度には回復しました。

しかし、フラックスクリーナーを使ったせいで本来のキーの感触とは違うものになってしまったかもしれません。

その他

フラックスの利用

PCBのパッド部分の色からすると、金メッキ処理されているみたいですが、 フラックスを使わないとはんだの濡れ性が悪く、ツノがたちやすかったです。

使っているはんだとの相性もあると思うんですが、 私の使っているhakkoのヘクスゾールだとフラックスは必須でした。