Ergo42(Towel)をLEDテープでアンダーグロウ化した
はじめに
LEDテープを使ってErgo42Towelのアンダーグロウ化に成功したので、記録を残しておきます。
SK6812miniを搭載したLEDテープを利用したので、Ergo42本体に付属しているスペーサーを交換せずにアンダーグロウ化できました。
※この改造は自己の責任で行ってください。
参考にさせて頂いたもの
#ergo42 のアンダーグローですか。左は、こんな感じです。Dinはオレンジから入ってDOの茶色に抜けます。GNDの黒は見えづらいので、拡大して見てください pic.twitter.com/LfT3nOisfa
— Lime (@lime55) 2019年5月30日
目次
必要な材料
- 超極細 NeoPixel MiniテープLED(テープ幅4mm SK6812)
- LEDパラダイスで購入(https://www.led-paradise.com/product/2277)
- よくあるLEDテープはテープ幅が10mmですが、キースイッチの端子の間を通すために超極細 NeoPixel MiniテープLEDを選択
- 小さくなればなるほどLEDテープのはんだ付け用のランドも小さくなるので注意。
- AWG24相当の配線
- 今回つかったのは住友電工製のイラックスA
- カプトンテープ
- 基板のスイッチをはんだ付けした部分とのLEDテープ絶縁のため。
- 6mmと10mmを使った。
- フラックス
- LEDテープのはんだ付け用のパッドおよび導線に塗ってはんだ付けしやすくする。
必要な工具
- ワイヤストリッパ
- 曲尺(かねじゃく)
- LEDテープをコの字型に配置したので直角を作るのと、縦と横のLEDテープの相対位置を決めるのに利用した。
- ピンセット
- 配線を持ってはんだ付けするために必要。
作業手順
LEDテープを接続する端子の特定
- Ergo42のKiCadデータを見てVCC, GND, TX0, TRRSジャックのXTRA DATAを見つけておく。
- Ergo42左手側のTX0から左手側LEDテープのData-INへ、
- 左手側LEDテープのData-OUTからErgo42左手側のTRRSジャックのXTRA DATAへ
- Ergo42右手側のTRRSジャックのXTRA DATAから右手側LEDテープのData-INへ
左手側
右手側
LEDテープ配置の検討と切り出し
- Ergo42の基板に切り出す前のLEDテープを重ねて、どのように配置するか検討する。
- LEDテープから利用する分のLEDテープを切り出す
- 今回は片手分を 縦LED3個x2, 横LED6個 x1にした。
- 今回は4mmのLEDテープを利用したので、スイッチの端子の間に通すことができた。
※LEDテープの側面がキースイッチの足に触れないように注意する。
LEDテープ同士のはんだ付け
LEDテープ同士をはんだ付けしたらErgo42の基板上においてみて問題ないかチェックしつつやると良い。
- 切り出したLEDテープを実際に配置する場所において、曲尺(かねじゃく)で縦のLEDテープと横のLEDテープの相対位置を調べる。
- はんだ付けマットの上にLEDテープを移して、調べたLEDテープ同士の相対位置を再現して、マスキングテープで固定する。
- 配線材を切り出す。
- 今回利用した配線材はあまり柔軟性が無いものだったので、事前にちょうどよい長さになるように切り出した。
- 配線材をはんだ付けする。
- LEDテープ側にはんだを盛っておく。
- 剥いた配線材にもフラックスを塗っておく。
- はんだがブリッジしやすいので注意。
- はんだ付けした部分がブリッジしていないかテスターの導通モードを使って確認する。
- 真ん中のData-IN/Data-OUTとVCCは導通していないこと。
- 真ん中のData-IN/Data-OUTとGNDは導通していないこと。
- 接続したLEDテープ同士のVCCとVCCは導通していること。
- 接続したLEDテープ同士のGNDとGNDは導通していること。
- 接続したLEDテープの末端同士のData-INとData-OUTは導通していないこと。
Ergo42とLEDテープのはんだ付け
TX0へのはんだ付けはProMicroを外して、他の端子にはんだが付着しないようにカプトンテープなどで保護しておく。 また短い導線からはんだ付けすると良い。
- Ergo42の基板上にLEDテープを仮止めする。
- 配線材をちょうどよい長さになるように切り出す。
- 配線材をLEDテープにはんだ付けする。
- LEDテープから出ている配線をErgo42の基板にはんだ付けする。
Ergo42の端子とLEDテープが正しくはんだ付けされているかテスターで導通チェック
- 左手側
- Ergo42のVCCとLEDテープのVCC
- Ergo42のGNDとLEDテープのGND
- Ergo42のTX0とLEDテープのData-IN
- LEDテープのData-OUTとErgo42のXTRA_DATA
- 右手側
- Ergo42のVCCとLEDテープのVCC
- Ergo42のGNDとLEDテープのGND
- Ergo42のXTRA_DATAとLEDテープのDATA-IN
Ergo42のアンダーグロウLED対応ファームウェアを書き込む
RGBLIGHT_LIMIT_VALがデフォルト値のままだと電力不足で不安定になるため、最大輝度に制限を入れる。
デフォルト値のままRGBLED_NUMを14から24に増やしたところ、 一瞬だけテープLEDが光って消えるようになり、リセットスイッチを押してもファームウェアの書き込みすらできなくなってしまった。 ProMicroを取り外して、RST端子とGND端子をピンセットで短絡させ、ファームを書き込んで戻したところ問題なく動作するようになった。
※TRRSケーブルを外してファームウェアを書き込む
※左手、右手とも同じファームウェアを書き込む。
- qmk_firmwareのkeyboards/ergo42/keymaps/default-underglow以下のconfig.hに以下の変更を入れる
- RGBLED_NUMを14から24に変更する。
- 「#undef RGBLIGHT_LIMIT_VAL」を追加する
- 「#define RGBLIGHT_LIMIT_VAL 128」を追加する。
- コマンドラインから「make ergo42:default-underglow:flash」を実行してファームウェアを書き込む。
テープLEDを仮止めして動作チェック
テープLEDのはんだ付け部分がErgo42のはんだ付け部分に接触しないように、マスキングテープなどで覆ってから動作チェックを行う。
まずは左手側のみで動作チェックを行う。
問題なければ右手側もTRRSケーブルで接続して動作チェックを行う。 右手側だけではテープLEDの動作チェックはできない。
Ergo42の基板にカプトンテープを貼ってパターンとスイッチのはんだ付け部分を絶縁
LEDテープを貼って完成